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「アイヌの民族衣装展」

  • 執筆者の写真: Miyo
    Miyo
  • 2019年11月30日
  • 読了時間: 3分

北網圏北見文化センターで12月1日まで開催されている「アイヌの民族衣装展」

北海道立北方民族博物館所蔵資料展(移動展)です。

ちょっと足を伸ばして行ってきました。

暖かい日だったので、運転は楽で助かりました^^

アイヌの民族衣装展

お目当ては、北方民博学芸員の笹倉いる美さんによるギャラリートーク。

展示品をすべて回りながら、着物の文様や刺繍などについて、とても詳しく説明してくださいました。

1時間では足りないくらいで、アイヌの方々から直接聞いたというエピソードもたくさん交えたお話はとてもおもしろかったです。

サハリンアイヌについてもお詳しく、北海道アイヌとの文化の違いがよくわかりました。

写真をアップしますが、たくさんの展示品のうちの一部です笑

似ているようで、どれひとつ同じものはないのがおもしろいです。

中には袖のたもとが水平のT字形のアットゥシの着物や、肩から背中にかけてオットセイの毛皮がついているベストも。

手に入る布に限りがあるということもありますが、きっちり左右対称にはなっていないことが特徴ともいえるそう。

型紙を取るのではなく、自分の手を置いて測りながら作っていくそうです。

文様が「チカルカルぺ」なのか「ルウンペ」なのか、ぱっと見てわかるようになるまで笹倉さんも時間がかかったそうです。

すぐにわかるものもあるのですが、なかなか難しいです^^;


この壁掛けには「チヂリ」「チカルカルぺ」「ルウンペ」「カパラミプ」のすべて技法が使われています。

笹倉さんが、阿寒の西田香代子さんにお願いして作ってもらったそうです。

すごく綺麗で丁寧な手仕事!!

4種類の技法の刺繍が施された壁掛け

サハリンアイヌの着物はイラクサを使ったものが多く、見た目が白っぽいそうです。

中国などの大陸文化の影響もあり、着物の色合いが華やかで、とても可愛い模様の刺繍もあります。

アイヌには家紋はなかったそうですが、本州の文化と混ざり、アイヌの民族衣装に刺繍されていることも。

特に巴紋は気に入られ、よく使われていたそうです。

ガマを細く裂いて作られたミニサイズのゴザも。

左のものは25×75cm程度です。

模様を入れるのが大変そうですが、持ち運びが楽なので見本としてとても良いなと思いました!

ミニサイズのゴザ

鉢巻は以前は男性しかつけなかったそうですが、今では女性もつけていることがよくあります。

刀掛け帯(エムシアッ)は美和子さんのお手伝いで少しだけ編ませていただいたことがあり、とってもおもしろかったです。

バッグ(サラニプ)も美和子さんがよく作られていました。

ゴザも良いですが、エムシアッやサラニプを作るのも楽しそう!

自分だけで博物館に行ってもよくわからずさらっと見終わってしまう民族衣装ですが、

今回のギャラリートークを聞くと、もっと知りたくなりました。

民族衣装以外の所蔵資料展もやってほしいな~

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